さて、何から書いて行けばいいのかなと思いましたが、記憶を覚醒させるために、まずは簡単にNT-Committee2はどんなコミュニティだったのかという事をご紹介させていただきます。

NT-Committee2は非営利で全国でIT関係の勉強会をしており、メーリングリストを中心に情報交換をするコミュニティの推進をしていました。メーリングリストの中心にあったのが、柳原秀基さんが当時雑誌「Windows NT World」で執筆されていた「システム管理者の眠れない夜」というタイトルのエッセイのファンの方達でした。

タイミングで言うと、世の中インターネットという革新的な技術が立ち上がり、コンピュータが繋がりだした頃です。その時の新参者OSがWindows NTで、NT-Committee2のNTはこのNTから来ています。(本来NTはNew Technologyの略だったかと思います)

NT-Committee2の勉強会の特徴は、勉強会の後の懇親会参加比率が95%以上と、半ばそちらが目的の人も多かったのですが(笑)、ITという当時あまり浮かばれない(?)職種に就いた人たちの愚痴のはけ口だったのかもしれません。
しかしながら多くの知識や人脈をそこで得る事が出来たと思います。

そのリストはhttp://yanagihara.cc/meeting/ (故人柳原氏のサイト)に残っていますが、まぁよく長いこと勉強会をやったものです。今思えば、勉強会のはしりみたいな所でもあったのかと思います。柳原さんは関西で活動をされていたのですが、関東は私が幹事をしていました。

 割と内輪でちまちまという感じはありましたが、一番大きかったのは、2003年に日本科学未来館で開催した、緊急コンピュータセキュリティ研究会というもので、300名以上の方に参加していただけました。

当時、コンピュータセキュリティというものはほとんど浸透しておらず、それでもNimdaやSlammarなどのマルウェアで社会に悪影響が出てきた頃で、本当に突貫工事で開催した記憶があります。余談ですが、この頃は、コンピュータウィルスに感染してしまい、仕方無く再インストールすると、再インストール中に再度感染するといった嘆きが聞こえていましたね。

プレゼン動画もインプレス様にアップしていただいたのを覚えています。インプレス様ではその様な動画はそれまでほとんど経験が無く事前の説明は大変でしたが、載せるとかなりのアクセスがあったそうで、長い間アップされていました。

勉強会参加メンバーも、先のリンクの先のページに一部情報が残っているのですが、今や蒼々たる方々がお越しになりました。やはり勉強熱心な方は少なく無いのでしょうか、また柳原さんのほんわかとした人徳で集まってきたのか、大勢の方々と知り合う事が出来ました。

また、当時今ほどWeb上でのコンテンツが充実しておらず、IT系であっても仕事の参考書は書籍や各種の月刊誌でした。その雑誌も大半がNT-Committee2のメンバーが書いた記事だった、という事もありました。

つづく